こんにちは、松本カズキです。
電撃文庫から出版されている「岬鷺宮」先生が執筆されたライトノベル、
「三角の距離は限りないゼロ2」
を読み終わったので、感想を書いていきます。
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三角の距離は限りないゼロ(岬鷺宮)のネタバレ感想【二重人格&三角関係の純愛物語】
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三角の距離は限りないゼロ2-あらすじ
晴れて恋人関係になった主人公の矢野四季と水瀬秋玻。
秋玻のもう一つの人格である春珂と、矢野の親友である須藤伊津佳と広尾修司にも祝福されて、矢野の学園生活は満たされていきます。
その一方で、主人公カップルに影響されて、10年来の幼なじみである須藤に告白をした広尾。
矢野から見ても、矢野から見ても、須藤と広尾の関係性は良好で、告白はあっさりと成功すると思われました。
矢野の思惑とは裏腹に、須藤は告白をすぐさま受け入れることはなく、返事を待たせてしまいます。
仲良しだった関係性にヒビが入り、矢野は自分たちを応援してくれた恩返しのために、2人が結ばれるように行動を起こします。
そして、やがて人格が統合されて、消えてしまう運命にある春珂も、現在を全力で生きるために、決意ある行動を起こすのでした。
三角の距離は限りないゼロ2-ネタバレ感想
三角の距離は限りないゼロの続巻になります。
前作では主人公の矢野とヒロインの秋玻&春珂の関係性と恋愛についてメインに描かれていました。
今作では主人公の親友「須藤&広尾」の恋愛がメインに書かれています。
好きにも種類があります。
- 友達や両親にむける意味でのLIKEの好き
- 彼氏や彼女にむける意味でのLOVEの好き
端から見たら仲良しな幼なじみでも、一方の感情がLOVEで、もう一方の感情がLIKEなら、恋人関係に発展することはできません。
リアルの世界でなら「お試しで付き合ってみる」という考えもあるはずです。0と100以外の選択肢も考えてみたりします。
作中では、広尾に好意を抱く女性キャラが登場します。彼女は「須藤を好きなままで良い。仮の彼女でもいいから付き合って欲しい」と広尾に全力の想いを伝えます。
広尾は受け入れることはありません。
自分の「好き」に本気で向き合っているからこそ、0と1しかないわけです。
今作ではサブキャラにスポットが当てられていますが、しっかりと主人公再度のストーリーも動いていきます。
「LIKEとLOVE」を切り離して考えることができずに、自分の気持ちを優先して、広尾の気持ちを受け入れられなかった須藤。
そんな須藤に影響されて、春珂も「自分の気持ちに正直になる」と決断します。
矢野と秋玻は付き合っており、勝算の見込みがない勝負です。秋玻への裏切りにも繋がっている行為です。
春珂が矢野に伝えた「好き」という言葉は、「自分が消えてしまう前に彼を夢中にさせたい」と願った決意の言葉です。
感情が込められた言葉は、人の心を動かすことを再認識させられた一冊です。