そんな質問に答える記事を書きました。
結論ですが、「イラスト依頼は依頼の数だけトラブルが発生する可能性はある」と覚えておいて損はありません。
ですが、
- 依頼内容を明確にする
- コミュニケーションをきちんとおこなう
- 相手の身元or実績を確認する
これらをおこなうことで、たいていのトラブルを避けることができます。(それでも、避けられないトラブルもなかにはありますが・・・)
この記事では、「実際にあったイラスト依頼でひどい対応をされたトラブル事例」を依頼者側&イラストレーター側の視点で伝えていきます。
イラスト依頼でひどい対応をされた依頼側のトラブル事例
イラストを依頼したときに実際におこったトラブル事例を複数紹介します。
イラストレーターが音信普通になる
イラストを発注していたイラストレーターが、音信不通になったことがあります。
- メールを送っても返事がない
- SNSからメッセージを送っても返信がない
という状況でだいぶ困ったことがあります。
僕がおこなった最終的な対応としては、
- 1週間以内にメールを頂けなければ依頼をキャンセルします
- 1週間待ちましたがメールが届かなかったので依頼はキャンセルとさせて頂きます
と2通のメールをおくって終わりにしました。
イラストレーターが納期に遅れる
通常、イラストの依頼時には納期を設定します。
自分の指定した納期に了承していただけたら、イラストレーターは仕事を請けます。
ですが、納期を過ぎても納品されないケースがあります。
個人的趣味でイラストを依頼しているのであれば納期はさほど問題にはならないかもですが、お金が絡む問題。
例えば、「商品orサービスの販売用ジャケットイラスト」などであれば、納期遅れは販売遅延に繋がります。
リリース時期がずれ込みます。その月に入る予定だった売上を得ることができなくなるのです。
僕自身、販売業をおこなっており、イラストを依頼することはあるのですが、イラストの納期遅れから、販売日を大幅にずらしたことがあります。
勝手に変更されて追加料金を支払わされる
イラストの依頼時には、イラストレーターから見積を頂きます。
事前に「どんなイラストを描いて欲しいのか?」というイメージを伝え、「イメージ通りのイラストを描くためにいくら料金がかかるか?」をイラストレーターは見積設定するのです。
届いた見積金額に了承することができれば依頼をかけます。
「見積金額と実際の請求金額は変わらない」というのが基本的な考え方だと思います。
僕の経験した事例として、
想定していた見積金額から、頼んでもいないオプションを付けられ、「追加料金」を取られたケースがあります。
事前に相談があれば、僕としても問題がないのですが、相談が一切なく「納品時&請求時に発覚する」ことがあって困ったことがありますね。
仕事を請けたことを勝手に言いふらされる
世間に告知する前に、「○○さんのお仕事でイラストを描きました」とツイッターでツイートされたことがあります。
- イラストレーター本人には悪気はない
- 純粋な宣伝のつもりだった
という部分はあるのですが、イラストを依頼する側は、マーケティングのことも考えています。
「描いてもらったイラストをどの時期に公開すれば費用対効果を得られるのだろうか?」をしっかりと考えているわけです。
宣伝してくれるのは大変ありがたいですが、販売者側のマーケティングを壊すことに繋がりますので、「販売者側の告知より先にイラストレーターが告知する」というのは避けるべきです。
トラブルに発展する可能性がありますので。
イラスト依頼でトラブルを避けるための考え方
イラスト依頼でトラブルを避けるための考え方を2つ紹介します。
絵師の評価をきちんと確認する
「絵師の評価を確認する」というのは大切な考えです。
- 無名の絵師
- 商業or同人の仕事をしたことがない絵師
というのは、やはり依頼する側としてもリスクが高まります。
- SNSのフォロワー数
- クラウドソーシングサイトの評価(コメント欄)
などを考慮しながら、「この絵師は信頼できるのか?」を見極める必要がありますね。
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発注する際に依頼内容をきちんと明確にする
イラストを依頼する際には、「依頼内容を明確にする」を意識しましょう。
依頼内容が曖昧では、後々トラブルに発展する可能性があります。
依頼側が求めていることを、イラストレーターが完全把握することは難しいことです。
互いの「認識の誤差」を極力減らすためにも、依頼内容は明確にすることを心がけるようにしてください。
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イラスト依頼でひどい対応をされたイラストレーター側の事例
イラストレーターがイラスト依頼を請けたときに、実際におこったトラブル事例を複数紹介します。
イラスト依頼を請けたときに、実際におこなったトラブル事例を複数紹介します。
イラストの修正依頼がたくさん来る!修正料金を伝えたら怒られる
「イラストの修正依頼が大量に来る」というのもイラストレーターあるあるかなと思います。
理想のイラストを手に入れるために、依頼側は理想に近づけるため何度も修正依頼をおこなうわけです。
「もっとこうして欲しい、前の方が良かった、ここをこうして、やっぱり前のままで・・・」といった具合に「修正してくれ」と何度も連絡が届いたら、イラストレーター側の時間が徐々になくなっていきます。
ラフの時点であれば、修正はしやすいですが、着彩に作業が移ってからだと、修正の難易度は一気に高まります。
イラストレーターの基本は成果報酬が多いですが、時間労働的な側面もあります。
修正にかかる時間を現金化するために、修正料金を依頼側に請求すると、「修正ぐらい無料でやってよ!」と怒られるわけです。
短い納期なのに依頼者との連絡が長くつかない
短い納期の場合ですと、一日たりとも無駄にはできません。
それなのに、依頼者と連絡がつかないままですと、自分の作業がストップします。
と悩んでしまいます。
勝手に作業を進めても、修正が入ったらやり直しになります。
「依頼者と連絡がとれない」というのは、イラストレーターにとっても、困ることなのです。
イラストぐらい無料で描けよと言われる
一般人にとって、イラストレーターの仕事は、
- 趣味を仕事にしている
- イラストは簡単に描くことができる
と思っている傾向にあるのかなと思います。
「○○のイラストを描いて欲しい」と言われて、依頼だと思って見積もりを提示すると、「イラストぐらい無料で描けよ」と怒られたケースもあるわけです。
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途中で依頼をキャンセルされる
イラストレーターの話だけではありませんが、「依頼の途中キャンセル」はかなり困ることです。
納品間近の状況でキャンセルの連絡が届いても、「これまでこの作業に費やしてきた大切な時間」は戻ってきません。
キャンセル料金を請求しても、依頼側が了承してすんなり支払ってくれるケースはかなり少ないのが現状かなと。
納品したのに料金を支払ってくれず持ち逃げされる
SNSで度々見かけるのが、「イラストを納品したのに料金を支払ってくれない」というものです。
イラストの持ち逃げですね。
「SNS上のやりとりだけで完結する個人依頼」の場合、イラストを納品した瞬間に、
- 依頼者にブロックをされる
- 依頼者がSNSのアカウントを削除する
などをされた場合、イラストレーターは相手への連絡手段を失ってしまうのです。
他の人にはもっと安く描いていたでしょ?俺にも安く描いてよと言われる
イラストレーターは、自分のイラスト料金を公表していないケースが多いです。
理由はシンプルで、
- イラストの難しさ
- 納期
- 起業案件or個人案件
案件内容によって、イラスト製作費は変わるからです。
イラストレーターにとって、自身のイラスト料金はクローズドな情報なのです。
ですが、SNSや掲示板などで、「イラストレーターの○○さんは、○○円でイラストを描いてくれたよ」と書き込みが時々されることがあります。
その情報を見た方がイラストレーターに依頼すると、当然違う金額を提示されます。
「話が違うじゃんか!」と依頼者は感じるわけです。
依頼者の希望がイマイチ分からないイラスト依頼
イラストレーターは、自分の好きなようにイラストを描くわけではいきません。
「どんなイラストを描いて欲しいのか?」という依頼者の指示のもとイラスト制作をおこなっていきます。
イラスト指示が曖昧だと、曖昧なイラストが完成します。
依頼者の希望が分からないままイラストを描いても、依頼者が希望するイラストを完成させることは困難なわけです。
イラストレーターがトラブルを避けるために行うべき3つのこと
イラストレーターがトラブルを避けるための考え方を3つ紹介します。
イラストイメージが固まるまで依頼者とやりとりをおこなう
依頼者が「どんなイラストを描いて欲しいのか?」を明確にする必要があります。
- 画像サイズ
- イラストを使う目的
- 背景
- キャライメージ
イラストの指定が曖昧な状態では作業を進めても、大量の修正に繋がる可能性があります。
イラストを描くのに困らない情報を事前に集めるようにしましょう。
修正には料金が発生することを依頼を請ける際に伝える
イラスト依頼時に、「修正○回までは無料。〇回以上は○円料金が発生します」と提示したほうが良いでしょう。
修正料金が掲載されていなければ、「修正は無料でやってもらえるんだ!」と依頼者は判断します。
人間は自分に都合の良い解釈をするものだからです。
自分のなかでルールをしっかりと作り、依頼を請けた際に、依頼者に誤解を与えないよう「修正料金」については触れたほうが良いですね。
最終確認時には透かし文字を入れた状態で納品する
料金を受け取る前に、「完成データを渡すのは避けるべき」というのが僕の考えです。
イラストの最終確認時に、
- 画像サイズを小さくして渡す
- 画質を下げて渡す
- 透かし文字を入れた状態で渡す
などの対策をおこない、「料金確認ができ次第完成データを納品する」というやりとりをおこなったほうが、トラブルは減少するかなと思っています。
イラスト依頼のひどい対応事例をまとめて紹介-まとめ
イラスト依頼をトラブルなく成功させるコツは、
- 依頼者は評価・実績が確認できるイラストレーターに依頼する
- 依頼者はイラスト依頼の目的や指示を明確におこなう
- イラストレーターは描くイラストのイメージが固まるまで依頼者と入念にやりとりをおこなう
- イラストレーターは依頼者に修正料金を事前に伝えておく
- イラストレーターは依頼者に対して前払いをしてもらうよう交渉する
などの対策をおこなうことで、トラブルを減少させることができるのかなと思っています。
イラストを依頼するとき、イラストの依頼を請けるとき、何かしらのトラブルが発生した際に、この記事が参考になれば嬉しく思います。